この記事では、殺法紹介③で解説した「鉄門栓」「双車錯」「夾車砲」「大胆穿心」の4つの殺法の応用問題と解説を掲載しています。
全て紅番で7手詰めの少し難易度が高い問題ですので、頑張って考えてみてください!
問題⑬
殺(詰めろ)をかけながら詰みに導く問題。
模範解答は7手詰め
問題⑬の解答
- 兵三進一 象3進5
- 砲二平五 卒8平7
- 帥五平四 卒4平5
- 兵三平四 (紅勝)
盤上の紅の駒が帥と砲と兵の計3枚しかいないため、限られた戦力を上手く使わなければいけません。
そんななかで自ら兵を動きの悪い底兵にしてしまう初手の兵三進一は、なかなか考えづらい一手だったのではないでしょうか。
この手は砲二進五の詰みを狙った手で、黒の受け手は象3進5しかありません。
そこで今度は砲二平五と回り、帥の力を借りて鉄門栓を狙いに行きます。
黒の2枚の卒の圧迫も相当怖い格好ですが、なんとか一手先に紅が詰ますことができました。
問題⑭
7手詰め
問題⑭の解答
- 車二進一 士5退6
- 車二平四 将5進1
- 車四退一 将5退1
- 車三進一 (紅勝)
3手目の車二平四がポイントで、もし将5平6と車を取ると車三進一で詰んでしまいます。
ちなみに初手が車三進一だと、同じ手順で車を捨ててから車二進一としても今度は馬で車が取られてしまうので詰みません。
3手目の車二平四が発見できれば、あとは双車錯に持ち込むだけなので割とシンプルですね。
一応5手目(3回合)で車三平四としても詰みますが、手数が長くなるので車四退一からしっかり7手詰めで分かりやすく詰ましましょう。
問題⑮
7手詰め
問題⑮の解答
- 車八進四 将4進1
- 車八退一 将4退1
- 砲一進二 士6進5
- 砲二進三 (紅勝)
先に車で将の上下移動を制限するのがポイント。
2回合で将4進1は砲二進一で即詰みになってしまうので将4退1とするより仕方ないですが、右辺から2枚の砲が入り夾車砲での詰め上がりとなります。
問題⑯
7手詰め
問題⑯の解答
- 前車平五 将4平5
- 車四進二 将5退1
- 砲二進一 士6進5
- 車四進一 (紅勝)
初手で車を捨てて士を削るのがポイント。
砲がいるので士6進5とはできませんし、将4退1だと車四進三で即詰みなので将4平5と取るよりありません。
そこで一度車四進二と入り、将を下段に落としてから砲二進一とするのが好手。
次に車四進一と入り、鮮やかな大胆穿心の詰め上がりとなりました。
なお砲二進一をいれずに普通に車四進一と士を削るだけだと、黒を詰ます筋はなくなってしまいます。