この記事では、殺法紹介②で解説した「馬後砲」「重砲」「天地砲」「悶殺」の4つの殺法の応用問題とその解説を載せています。
こちらも全て紅番で7手~9手詰めのやや難しい問題ですので、じっくりと考えてみてください!
問題⑨
7手詰め
問題⑨の解答
- 車六平五 士6進5
- 車五退一 車6平5
- 馬六退四 将5平6
- 砲一平四 (紅勝)
初手の車六平五がポイントで、将5平4には砲一平六で即詰みです。また車6平5には馬六退四から本譜と同じ順で早詰みとなります。
よって士6進5と上がるしかありませんが、車五退一が力強い車捨ての妙手であとは馬後砲での詰め上がりとなります。
問題⑩
7手詰め
問題⑩の解答
- 車六進五 士5退4
- 兵三平四 将6進1
- 砲七平四 士6退5
- 砲五平四 (紅勝)
車と兵のどちらもバッサリ捨てて重砲での詰み形を作るのがポイントです。
もし捨てる順番を間違えて兵から先に捨てると、兵三平四、将6平5、兵四進一、将5平6、砲七平四、士6退5、砲五平四と同じ順で進んでも、将6平5と逃げられてしまい詰みません。
このあたり正確に読み切れたでしょうか?
問題⑪
7手詰め
問題⑪の解答
- 車四平五 将5平4
- 車五平六 馬3退4
- 車三平六 将4平5
- 後砲平五 (紅勝)
最後に後砲平五と自陣の砲の利きで詰ますのがポイントです。
どうしても攻めの時は敵陣や敵陣に近い駒を動かすことばかり考えてしまいがちなので、こういった手は盲点になりやすいですね。
なお、初手で後砲平五だと馬4進5と逃げられて即詰みはなくなってしまいます。
問題⑫
9手詰め
問題⑫の解答
- 車七平四 士5進6
- 車四平五 士6退5
- 士五進四 士5進6
- 車五進六 車5進1
- 士四退五 (紅勝)
砲の利きを生かして詰ますのは想像できたと思いますが、具体的な手が難しかったのではないでしょうか。
単に士五進四だと、士5進6と受けた形で逆に紅の帥にジャンがかかってしまいあとが続きません。
まずは車の位置を微調整して中央に移動させ、その後車五進六と思い切って捨てるのが妙手となります。
黒は車5進1と車を取ってジャンをかけるより仕方ないですが、そこでジャンを回避しながら逆に相手にジャンをかける士四退五が絶好手で、悶殺による詰め上がりとなります。