シャンチー上級者向け殺法チャレンジ問題の第7回です。
今回は17手詰めの問題ばかりを用意しました。
いつもより手数が長いので、問題数は3問です。
長手数の問題を前に戦意喪失している方もいるかもしれませんが、基本をベースにした考えやすい問題をピックアップしているので、手数の長さほど難しくはないと思います。
ぜひ頑張ってチャレンジしてみてください!
*問題㉕で出題ミスがあり、投稿後数日間17手では詰まない状態になっていました。現在は正しい局面に修正済みです。
問題㉕
17手詰め
問題㉕の解答
- 馬六進七 将4進1
- 馬七進八 将4退1
- 砲九進五 象5退3
- 馬八退七 将4進1
- 馬七退五 将4進1
- 馬五退六 将4平5
- 馬六進七 将5平6
- 馬七退五 将6退1
- 馬四進二 (紅勝)
この局面ぱっと見は砲九平六ですが、良く見るとこの筋には黒の車が利いているのでできません。となると馬六進七で側面からの攻撃することとなります。
5回合までは恐らく順調に進むと思いますが、問題は6回合でどうジャンをかけるか。左の馬の動かし方は色々ありますが、ここでは馬五退六が正解です。
将4退1は馬六進七の一手詰めなので将4平5とするしかありませんが、馬六進七~馬七退五で黒の将を追い詰めることができます。
なお最後黒が将6退1ではなく将6平5の場合は、馬四進三あるいは馬四退六でいずれも紅勝ちです。
皆さん正確に読み切れたでしょうか?
問題㉖
17手詰め
問題㉖の解答
- 馬三進二 将6退1
- 砲一進三 象5退7
- 車八平四 士5進6
- 車四進二 将6平5
- 馬二退三 将5進1
- 車四進二 将5進1
- 馬三退四 将5退1
- 馬四進六 将5平4
- 車四平六 (紅勝)
この問題の大きなポイントは、3回合紅の車八平四に対し黒が将6平5とできないという点に素早く気づけるかどうかという点です。ちなみに将6平5とすると、馬二退三~車四進四で簡単に詰んでしまいます。なので「あれ、17手もかからず詰んでしまうな~」と悩まれた方も結構いるのではないでしょうか?
ここに気づければあとは正確に読み切れるかどうかです。
先ほどと同様の順での詰みがあるので、5回合で黒は将5進1とあがるより仕方ありませんが、車四進二から帥の利きも生かしつつ徐々に追い詰めて行きます。
なお最後将5平4で将5進1の場合は、車四退二でやはり一手詰めです。
問題㉗
17手詰め
問題㉗の解答
- 馬八進六 将5進1
- 馬三退四 将5平4
- 砲八平六 砲5平4
- 馬六進四 砲4平5
- 前馬退六 砲5平4
- 馬六進八 砲4平5
- 馬八退七 将4退1
- 馬四進六 砲5平4
- 馬六進八 (紅勝)
この問題のポイントは最終的に双将殺で詰ますというイメージを持って考えれたかどうかです。慣れている方なら局面の形を見てすぐに思いついたでしょうが、そうでない方は手数も長いので苦労したことでしょう。
まず初手の馬八進六に対し将5平4と逃げると、砲八平六、砲5平4、馬六進八で早々に詰んでしまいます。また2回合の馬三退四が普通の手ではあるものの重要で、黒の将を中央から遠ざけて4路に固定する役割を持っています。もしここで将5平4ではなく将5進1だと、砲八進六の一手詰めです。
4回合で馬六進四と一旦相手の馬を取るのが冷静な一手で、ここでもし馬六進八と攻めを急いでしまうと、馬6進4とされ即詰みはなく、黒の勝ちになってしまいます。
あとは砲の利きを生かしてジャンを繰り返しながら馬の位置を調整し、双将殺で詰め上がりとなります。