中局この一手④「劣勢下で相手の一瞬の隙を突いた見事な求和」

局面紹介

これから紹介する局面は、今まさに行われている女子のトップリーグ「2021年乐昌桃花杯全国象棋女子甲级联赛」の対局からです。

紅は时凤兰さん、黒が张婷婷さんというどちらも有名な女子大師同士の対局になります。

オーソドックスな順手砲の開局から紅がペースを握り、下の画像の局面まで進みました。

この局面では紅の兵が2枚多いため、その分紅が優勢です。

ただまだはっきりと結論が出るような局面ではなく、紅が勝ちきれるかどうかは両者の中残局の力にかかっています。

逆に黒としてはこの対局を勝つ見込みはほとんどなく、いかに和に持ち込むかがポイントとなる情勢です。

上の画像の局面は黒の手番で、このあと和に持ち込む好手順を披露するのですが、皆さんは分かりますか?ぜひ考えて見てください!

解説

実戦はこのように進みました。

  1. ・・・・ 車6進1
  2. 士五進四 馬2進4
  3. 帥五平四 馬4退3
  4. 相五進七 卒5進1
  5. 兵六平五 卒5平6(和、下の画像)

最初の車6進1がポイントで、士五進四と取られたあと、馬2進4がジャン車取りになります。

一応紅の車には根が付いていますが構わず馬4退3と取り、局面は一気に単純な兵類残局に変わりました。

以前このサイトでも解説したように、兵だけで士象全に勝つには三兵必要で、二兵だけでは勝つことができず必和です。

よって黒はその後中卒が河を渡って三路の兵を取りに行き、取れること(紅が二兵になること)が確定した上の画像の局面で和による終局となりました。

この対局は本来ならまだまだ細かく難しい戦いが続くはずでしたが、このように黒が一瞬の隙を突いて必和残局に持ち込んだことで、あっという間に和になりました。長くなればなるほどミスが出やすくなりますし、勝つ見込みのない黒としては理想的な形だったと思います。

実は最初の局面に至る直前、黒が車4平6とした時に紅にはほとんど時間が残っていませんでした。そのためこの順を見落としてしまったのだと思います。紅としては不完全燃焼の悔しい和になってしまいました。

最後に

今回は女子のプロの対局からピックアップして紹介しました。

個人的には今まであまり女子選手の対局を観る機会は少なかったのですが、観てみると男子選手よりも我々アマチュアが良く使うオーソドックスな開局が多い印象で、勉強にもなりますし面白かったです

この女子甲級リーグ(2021年乐昌桃花杯全国象棋女子甲级联赛)はまだ始まったばかりですし、youtubeでも生配信されているので、時間がある方はぜひ観てみてください!

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コメント

  1. 麻辣烫食べたい より:

    こんにちは!
    記事の更新ありがとうございます!^^
    参考になる局面ですね!

    女子の甲級リーグ面白いですよね~
    男子選手の棋譜よりも日本選手に分かりやすい棋譜かな~と思います(*´▽`*)
    おかげでとても勉強になります♪

    女子の甲級リーグの後半戦も楽しみましょう~~!

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