歴史的大番狂わせ!中国個人戦でアマチュアプレイヤーが優勝!

今年度の中国個人戦が昨日閉幕しました!

中国個人戦(正確には「全国象棋个人赛」)といえば、シャンチーの本場中国のチャンピオンを決める年に1度の大きな大会です。そのため注目度もレベルも非常に高く、優勝者には大きな栄誉が与えられます。

以前特級大師の郑惟桐さんが初めて中国個人戦で優勝したときの自戦評注を読んだことがあるのですが、当時の緊張感やこの大会にかける思いなどが凄く伝わってきて、改めて中国のシャンチープレイヤーにとって特別な大会なんだなと感じたことを記憶しています。

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さてそんな大注目の中国個人戦なんですが、なんと今年は並み居るトッププロを抑え、アマチュアプレイヤー王廓さんが見事優勝を果たしました!

アマチュアプレイヤーがこの大会を優勝するのは相当異例で、現地の記事でも「史上最大のダークホース」と驚きを持って伝えられています。

個人的にも中国個人戦の甲組(決勝ラウンド)に残った63人の中で7割くらいは見たことある名前だったのですが、全然知らない名前がスルスルと勝ち上がっていくな~と思っていたところ優勝までいったので非常にビックリしました!優勝が決まってすぐに「誰だこれ」と思って色々検索したのですが、年齢すら分からず謎だったので、アマチュアプレイヤーと知って納得がいきました。

そんな王廓さんのことは今でもよく分かってないのですが、どうやら仕事をしながらシャンチーの勉強を続けてきたようです。そうなると必然的に勉強時間も限られていたと思いますが、日頃の地道な鍛錬に運が味方して、最高の形で花開いたのでしょう。素晴らしいですね。

また大会では、王廓さんはアマチュア、相手はほとんどがプロ(特に最後のほうはトッププロ)ということで、プロ側に「負けられない」という精神的プレッシャーが強くかかったのも王廓さんに追い風になったのではないかと思います。特に決勝戦の相手である特級大師の赵鑫鑫さんにかかったであろうプレッシャーは、想像するだけでめまいがしてきそうです。

なにがともあれ、今回の結果は改めて中国のシャンチー界の層の厚さを感じさせるとともに、日本シャンチー界の希望にもなったのではないかと思います。日本人はみな専業ではなく王廓さんのように別に仕事をしながらシャンチーを勉強していますし、勝たなければならないという精神的プレッシャーも小さいです。地道に努力を続けることで、いつか日本人も王廓さんみたいなミラクルを国際大会で起こせるといいですね!

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