シャンチー上級者向け殺法チャレンジ問題の第4回です。
今回は9手詰めと11手詰めの問題を計4題用意しました。
手強い問題もあると思いますが、全問正解を目指してぜひ頑張ってみてください!
問題⑬
9手詰め
問題⑬の解答
- 車四進七 士5退6
- 砲三進三 士6進5
- 砲三退四 士5退6
- 砲一平五 砲5平4
- 砲三平五 (紅勝)
この問題は、すぐに答えが分かった人と時間をかけても解けなかった人に分かれたのではないかと思います。
上級問題にチャレンジしているレベルの方なら、局面を見て重砲で詰ますのはすぐに想像できるはず。
ですが横からではなく縦の重砲で詰ますという発想ができたかどうかが、この問題の勝負の分かれ目でした。
縦の重砲を実現するために3回合で砲三退四(退五、退六、退七でも可)と端の砲とずらして引くのが重要なポイント。
以下もし砲一平五に士4進5なら砲三進四で同じく詰みとなります。
ただ同じ縦の重砲を目指す形でも、3回合で砲三退二と引くのは士5退6、砲一平五に砲5平6と重砲を阻止する手があるので詰みません。
一見同じに見えますが、この点に関しては注意が必要です。
問題⑭
11手詰め
問題⑭の解答
- 馬三進四 士4退5
- 車八平六 将4平5
- 馬四進二 砲6退3
- 馬二退三 砲6進2
- 車六進九 将5平4
- 馬三進四 (紅勝)
3回合の砲6退3まではすぐに思いつくと思いますが、問題はここからです。
一見馬二退四で悶殺に見えますが、この場合は砲6進9と紅の士を取る手があり、今度馬四進二のジャンには砲6退9と引きながら逆にジャンをかけ詰ます手があり黒の勝ちになります。
そこで別の手段を考えなければなりませんが、これがなかなか難しかったのではないでしょうか?
正解手順は馬二退三からの5回合車六進九の車のタダ捨てが思いつきにくい絶好手で、黒は将で取るしかありませんが、馬三進四で見事な馬後砲での詰め上がりなります。
問題⑮
11手詰め
問題⑮の解答
- 車一進四 士5退6
- 砲二進三 士6進5
- 砲二退六 士5退6
- 兵五進一 将5進1
- 砲二平五 将5平6
- 車一退一 (紅勝)
指し手はある程度限定されているので、候補手が絞れて考えやすい問題だったかと思います。
ただその分アイデアが浮かばなかった場合、途中で読みが止まって大変だったのではないでしょうか?
正解手順では3回合砲二退六と深く引き、その後の兵五進一が絶好の兵捨てになります。
士6退5だと砲二進六ともう一度入って悶殺なので将5進1とするより仕方ないですが、士の連携が悪くなったこのタイミングで砲二平五と平凡にジャンをかけるのが上手い手順。
次に車一退一と引き、攻め駒は砲と車だけですが見事な詰め上がりとなりました。
問題⑯
9手詰め
問題⑯の解答
- 馬三進五 士5進6
- 馬五退四 将4平5
- 車八退一 将5進1
- 砲二退一 将5平6
- 砲一進五 (紅勝)
9手詰めではありますが、指し手を絞るのが難しくなかなか読みきるのが大変だったのではないでしょうか?
まず初手はおそらく馬三退五から読み始めた人が多いのではないかと思います。
これには応手が3つあり、士5進4には車八退一で分かりやすく1手詰め。
士5退4には車八平六、将4平5、馬五進三で馬後砲で詰み。
よって士5進6が正解で、以下馬五進四と馬五退七にはいずれも将4平5と逃げ、その後もジャンは続くものの詰ますことはできません。
また車八退一には将4進1と上がってこれは後続手がありません。
したがって初手馬三退五は不正解で、馬三進五と入るのが正解になります。
これに対しても応手は3つありますが、正解手順の士5進6ではなく、士5進4でも同様の手順で同じく9手詰めになります。(士5退4は車八退一の即詰み)
途中一見攻め切れないのではと心配になりますが、最終的には自陣の端にいた砲が決め手となり、砲と車による夾車砲の詰め上がりです。
9手詰めのわりには結構複雑でしたが、皆さんしっかりと読み切れたでしょうか?