前回までで全ての駒の動きとルールは一通り紹介しました。
そこで今回はそれぞれの駒の価値について解説しようと思います。
駒の価値の目安
シャンチーには様々な動きをする駒がありますが、その動きや特性によって駒の価値(強さ)が変わってきます。
それぞれの駒に点数をつけるとすると、以下の通りです。
車 9点
砲 4点(状況次第で3.5~4.5点)
馬 4点
相・象 2点
士 2点
兵・卒(敵陣) 2点
兵・卒(自陣) 1点
車が飛び抜けて価値の高い駒だということが分かりますね。
砲は飛び越える駒がいないと相手の駒を取れないので、局面の状況次第で若干価値が変動します。ただ基本は馬と同じ4点と考えて大丈夫です。
また兵・卒は自陣と敵陣だと動きが異なるので、それぞれで点数をつけました。
なお帥と将は王様であり、取られたら終わりなので点数はつけられません。
この評価点は管理人が自身の経験をもとにつけた点数なので、他の本やサイト等と若干異なるかもしれません(特に砲)。
しかしどんな指標と比べても大きな差はないはずなので、このページをご覧の方はこの評価点で覚えておけば全く問題ないでしょう!
駒交換に生かそう
シャンチーは戦いを進める中で駒を取り合うことが多いですが、その際に先ほどの駒の価値の知識が生きてきます。
ここからは具体的な例を交え見ていきましょう!
上の画像から、紅は真ん中の砲で卒を取り勢いよくジャンをしましたが、次に黒の馬で砲を取られてしまいました。
これはどちらが得をしているでしょうか?
紅が取ったのは河を渡る前の卒なので1点の価値、一方黒が取ったのは砲なので4点の価値。
したがってこの取り合いは3点分黒が得だったということになります!
次の画像を見てみましょう
この局面から黒は車で紅の馬(左端)を取りました。紅はその車を左の相で取り返しましたが、次にその相も黒の砲で取られてしまいました。
まとめると紅は車を取り、黒は馬と相を取りました。これはどちらが得をしているでしょうか?
紅が取ったのは車で9点。黒が取ったのは馬(4点)と相(2点)で計6点。
つまり黒は2枚駒を取ったものの、結果的には3点分紅が得をしたということになります。
駒交換の損得の考え方が少し分かったでしょうか?
駒損をしないことが大事
シャンチーにおいて最も大事なのことは王様を取られないことですが、その次に大事なことは駒損をしないことです。
駒損とは、自分の駒の価値の合計が相手より低い状態のことを言います。
駒損は単純に自分の戦力が相手より低いということなので、シャンチーを指す上では常にこの駒損をしないよう気をつけなければなりません。
すぐに相手を追い詰められる場合を除き、一度駒損をしてしまうと立て直して逆転するのはなかなか大変です。
なお将棋では「終盤は駒の損得よりスピード」という有名な格言がありますが、取った駒を使えないシャンチーにおいては、基本的に終盤でも駒の損得は大事です。
このあたり感覚が少し違うので、将棋経験者の方は特に注意しましょう!