今回はシャンチーの棋譜について説明したいと思います。
棋譜はシャンチーを勉強する上でも非常に重要なので、ぜひこの記事で棋譜を読めるようになりましょう!
棋譜とは
「棋譜」と聞いても、将棋や囲碁の経験のない方だとピンと来ないかもしれません。
なので分かりやすいように簡単に言い換えると「棋譜」は「記録」のことです。
シャンチーは互いに駒を動かして対局を進めますが、その動きを全て記録にしたのが「棋譜」となります。
ちょうど例えるなら、音楽でいうところの「楽譜」のようなものですね。
棋譜があることで、昔指した自分の対局を振り返ったり、海外で行われているトッププロ同士の対局を自分で再現したりすることができるようになります。
また基本的になんでも駒の動きは棋譜で記してあるので、本やウェブサイトなどでシャンチーを勉強する際にも棋譜の知識は必須です。
日本国内でも大会によっては棋譜を自分でつけながら対局しないといけない場合もあるので、ぜひこれを機に棋譜について理解しておきましょう。
棋譜の基本ルール
ここからは本題の棋譜のつけ方・読み方について説明していきます。
ただ割とシャンチーの棋譜のルールはシンプルで、そんなに難しくないので安心してください。
早速ですが下の画像は初期配置の局面から、紅が砲を横に動かした局面です。
これを棋譜で表すと、「砲二平五」となります。
この意味合いは、「右から二番目の列の砲が、右から五番目の列に横移動した」ということです
これに対し、黒は下の画像のように馬を進めました。
これを棋譜で表すと「馬2進3」となります。
この意味合いは、「右(黒から見て)から2番目の列の馬が、右から3番目の列に進んだ」ということを表しています。
今度は違う局面で見てみましょう。
下の画像での紅の車の動きは「車二進六」と表されます。
これは「右から二番目の列の車が六つ進んだ」という意味です。
一方それに対しての黒の砲の動きは「砲8退1」と表されます。
これは「右(黒から見て)から8番目の列の砲が1つ下がった」という意味です。
ここまで4つの例を挙げましたが、なんとなく要領が分かってきたのではないでしょうか。
具体的に棋譜のルールをまとめると以下の通りです。
・ 一手を表す棋譜は「駒・数字・移動(平、進、退)・数字」の4文字で表される
・ 1文字目は動かす駒、2文字目の数字は紅黒それぞれその駒が自分から見て右から何列目にあるかを表す
・ 3文字目は駒の移動の種類(平・進・退)で、4文字目は何列目に移動したか、もしくはどれだけ進んだか、下がったかを表す
・ 数字は紅は漢数字(一、二、三・・・)、黒はアラビア数字(1、2、3・・・)で表す
・ 駒を取っても特に書く必要はない
またシャンチーでは紅と黒の一手ずつがセットになって「1回合」というふうに呼ばれます。
例
- 砲二平五 砲8平5
- 馬二進三 馬8進7
- 車一平二 車9進1
これは紅黒合わせて全部で6手指されていますが、シャンチー風に言うと「3回合」ということになります。
こんなときはどうする?
棋譜については今説明したのがほぼ全てですが、まれにこれだけだと困った局面に遭遇します
例えば下の局面の車の動きをどう棋譜で表すでしょうか?
先ほど説明した流れで普通に考えると、右から四番目の列の車が二つ前に進んだので「車四進二」となります。
ただこれは間違いではないのですが、この場合右から四列目には二枚車がいるので、どちらの車が二つ進んだのかが分かりません。
なのでこの場合は「前車進二」と表すのが正解です。
どちらの車も右から四列目にいるので、何列目かを省いて代わりに前後どちらかを示すというやり方になります。
そんなに難しくないですよね。
もう一つ例を挙げます。
下の画像の砲の動きはどう棋譜に表すでしょうか?
これも二枚の砲が同じ列にいますが、後ろの砲が2つ下がったという状況です。
なので「後砲退2」が正解となります。
練習問題
ここまでで棋譜についての説明は終わりです。
まだ今は頭の中が整理出来ていない人もいるかもしれませんが、すぐに慣れるので大丈夫ですよ。
確認の意味を込めて練習問題を掲載しておきますので、手元に盤駒がある人やアプリ等で盤面を再現できる人はぜひ棋譜通りに動かしてみてください。
最後に正しく動かした際の局面の画像を載せておきますので、自分のと一緒か確認してみましょう!
- 砲二平五 馬8進7
- 馬二進三 卒7進1
- 車一平二 車9平8
- 車二進六 馬2進3
- 兵七進一 砲8平9
- 車二平三 砲9退1
- 馬八進七 士4進5
- 砲八平九 砲9平7
- 車三平四 車1平2
- 車九平八 馬7進8