前回の記事で、中国のシャンチーの本を入手する方法についてまとめました!
そこで今回は中国語のできない日本人のプレイヤーが、中国のシャンチーの本を読むときに役立つ中国語について紹介したいと思います!
選考基準
中国語ができない管理人が、自身の経験から「良く出てくるな」と思った言葉をピックアップしました!
選考基準として
・漢字が違い過ぎて何のことか分からないもの(中国語の簡体字と日本漢字の違い)
・良く出てくるけど日本語にはない言葉
・シャンチーの専門的な用語はなるべく除く(底兵・肋道など)
といった観点を考慮し、独断と偏見で10個選びました!
これだけではなく他にも色々とあるかと思うので、コメント等で教えて頂ければ幸いです!
それでは早速見ていきましょう!
①「赢」
まずはこの「赢」という字です。
日本語にはないですし、なんか気持ちの悪い字ですよね。
ですがこれは「勝つ」という意味で、超頻出の言葉です。
ちなみに「勝つ」という意味では「胜」という字も同じくらいよく使われます。
ただこれは日本語の「勝」の面影が若干あるので、文脈から想像出来そうですね。
一応「赢」は口語で良く使われ、「胜」は文語でよく使われると聞いたことがありますが、一冊の本の中で両方使われていることもあったので、このあたりは良く分からないです。
②「输」
「输」という字は、見た目通り日本語の「輸」と同じ字です。
ですが「輸送する」といった日本語と同じ意味の他に、「負ける」という中国語特有の意味を持っており、「赢」の対義語としてこちらも非常によく出てきます。(一応辞書では日本語でもこの意味があるそうですが、消えた用法と言っていいでしょう)
ちなみに「赢」の時と同様に、「負ける」という意味で「负」という字もよく使われます。
ですが日本語の「負」を少し崩しただけなので、これは問題なく分かりそうですね。
③「关键」
続いては「关键」という単語。
実はこれがこの記事を書く際に最初に思いついた言葉で、説明文の中で最もよく出てくる頻出かつ重要な単語ではないかと思っています。
意味は「キーポイント・重要点・カギ」といった意味で、この言葉の周りには必ずポイントとなる大切なことが書かれています。
なのでこの言葉の周りの文章は読み飛ばさず、丁寧に意味を読み取っていくようにしましょう!
④「吃」
「吃」は普通「食べる」という意味の言葉で、中国語で「好吃(ハオチー)」が「おいしい」という意味なのはご存じの方も多いのではないでしょうか?
ですがシャンチーにはおいては「駒を取る」という意味で使われます。
このあたりの表現の違いは文化の違いですね。
有名なので既にご存じだった方も多いかもしれませんが、知らないと意味が分からないので今回取り上げました。
⑤「丢」
次の言葉は「丢」です。
日本語にはないので分からないと思いますが、「なくす」という意味がありこれも非常によく使われます。
主に駒が取られた、もしくは取られることが確定した時に使われます。
⑥「战术」
続いては「战术」です。
これは日本語にも同じ言葉があるものの、漢字が違い過ぎて分からないタイプの言葉です。
意味は「戦術」で、日本語の「戦術」をそのまま簡体字にすると「战术」になります。
⑦「准备」
次は「准备」です。
これも先ほどの「战术」と同様に漢字が違いすぎで分からないタイプの言葉になります。
意味は「準備」で、日本語の「準備」を簡体字にすると「准备」になります。
「次に攻撃する準備」みたいな文脈でよく使われます。
ちなみに発音も「ジュンベイ(zhun3bei4)」で日本語の「じゅんび」となんとなく似ていますね(完全な余談です笑)
⑧「都」
「都」はここまで紹介した単語の中で初めて、日本語と全く同じ漢字の言葉になります。
日本語の「都」は「みやこ」という意味なので、シャンチーにおける「九宮」のことだと勘違いしそうですが、実は全く違う「すべて、全部」という意味の言葉です。
中国語の「都」にもこの意味の場合とは違う発音で、日本語と同じ「みやこ」という意味もありますが、基本的にこちらではなく「すべて、全部」という意味で捉えれば大丈夫だと思います。
シャンチーの本に限らず、中国語の文章によく出てくる言葉なので、これを機に覚えておきましょう!
⑨「优」
続いては「优」という字です。
その見た目から、私自身わりと長い間「伏せる」の「伏」の字の簡体字だと勘違いしていましたが、意味が合わないので気になって調べたら全く違いました(汗)
正解は「優」の簡体字で、文字通り「優れている、優勢である」といった意味です。
開局の本などで、「紅优」などのように書かれているのをよく見かけます。
⑩「机会」
最後は「机会」という単語です。
「会」は日本語と同じなので大丈夫ですが、問題は「机」の字。
この「机」という字は、日本人が見たらどう見ても「つくえ」なんですが、実はつくえとは全く関係の無い「機」という字の簡体字。
なので「机会」は日本漢字に直すと「機会」になります。
意味は日本語と同じ「機会」で、本の中でよく登場する単語です。
ちなみに中国語で「机(つくえ)」は「桌子」というらしく、中国語の「机」に「つくえ」の意味は全くありません。
どういう経緯でこうなったのか分かりませんが、日本人泣かせの中国語ですね。
コメント
「机」つながりで、「机警!」もおすすめです。必ずと言っていいほど「!」がついてます。日本語の「機敏」に「鋭い」を付加したような言葉で、この局面でこの手を指しておかないと相手の狙いが実現してしまう、逆にこちらの狙いが阻止されてしまう、そういう重大局面で出てくる言葉です。この言葉が出た局面付近を調べると、かなり勉強になると思います。