このページでは、記事の中に出てきたシャンチー用語の中で、分かりにくそうなものをまとめています。
目次
全般
開局・布局
基本的にはシャンチーにおける序盤戦(10回合くらいまで)のことで、それに加えて序盤の戦術や定跡などの意味も含んでいる。
本来は「序盤戦」のことも「定跡」のことも「開局」と一語で表現できるようだが、当サイトでは分かりやすさを重視して前者を「開局」、後者を「布局」と分けて使用している。
開局入門の記事でも解説
殺
次に何もしないと詰んでしまう状態。
将棋でいうところの「詰めろ」のこと
上の画像は次に車三進三で黒は詰むので、この局面は殺の状態。
殺法
相手の王様(帥・将)を詰みに導くテクニック。
殺法入門の記事でも解説
残局
シャンチーにおける終盤戦のこと。
残局入門の記事でも解説
実用残局
残局段階において、残った駒の種類や枚数のパターンごとに、その状況でどちらかが勝てるのか、それとも引き分けなのか理論的に分析したもの。
こちらの記事で詳しく解説。
盤関連
九宮
シャンチーにおける城や宮殿の意。
帥・将と士はこの範囲の外に出ることはできない。
河界
シャンチー盤を自陣と敵陣とに分ける境界。
画像の黄色く囲った部分。
直接対局には関係はない。
肋道
右から数えて四番目と六番目の縦の列のこと。中央の両隣の縦線。
底線
敵陣の最も奥の横線。
駒関連
根
その駒が取られた時にすぐ取り返せる状況にあるかどうかということ。
例えば「根がある」という場合、その駒が取られてもすぐに別の駒で取った相手の駒を取り返せる状況にあるという意味。
初期配置の兵でいうと、「三兵・中兵・七兵」は根がないが、「端兵」は取られてもすぐに車で取り返せる状況なので根がある。
中兵・中卒
初期配置でそれぞれ5枚並べてある兵・卒のうち真ん中のもの。
帥・将のいる中央の列の兵・卒なので、対局の中での重要度は他よりも高い。
底兵・底卒
底線(敵陣の最も奥の横線)まで進んだ兵や卒。
これ以上前には進めないため、横移動のみの動きになり、そのぶん威力は弱体化する。
低兵・低卒
敵陣の奥から2番目・3番目の線に進出した兵や卒。
高兵ほど動きに自由度はないが、底兵よりは格段に強く、しばしば勝負を決定づける重要な役割を担う。
高兵・高卒
敵陣の奥から4番目の線にある兵や卒。
動きの自由度が高く、特に残局段階では非常に重宝される。
羊角士
3段目に進出した士のこと。
下の画像のように、相手の馬が卧槽馬の急所に来るのを防ぐために用いられることが多い。
状況によっては悪形になる危険性も高いので注意が必要。
象眼
2枚の相・象の間の地点のこと。
下の画像で黒の車がいる位置
象眼を相手に抑えられると、2枚の相・象の連携が一気に悪化してしまうため注意が必要。
空心砲
自分の砲と相手の王様(帥・将)の間に何も駒がない状態。
やられた側(上の画像の黒)は士も象も上がれないので非常に危険。
これについては布局紹介の記事でも解説している。
正馬
初期配置から中央に向かって跳ねた馬。
紅の場合、馬二進三と馬八進七が正馬に跳ねる手となる。
馬を中央に広く使えるため辺馬よりも良い形だが、その分相手の攻撃目標にもなりやすい。
辺馬
初期配置から端に向かって跳ねた馬。
紅の場合、馬二進一と馬八進九が辺馬に跳ねる手となる。
馬の移動範囲が狭く中央からも遠いため性能は正馬より劣るが、相や象の利きに支えられているため正馬よりも安定した形。
下の画像は、紅の馬がどちらも正馬、黒の馬がどちらも辺馬