前回の記事ではシャンチーの王様「帥・将」について解説しました。
次は王様をそばで支えるボディーガード「士」について見ていきましょう!
士とは
「士」は日本語で「し」と呼ばれる駒です。
駒によっては人偏がついた「仕」と書かれていることもありますが、どちらも同じなので気にすることはありません。
ゲーム開始時は紅黒それぞれの王様である帥と将の両隣に計2枚配置されています。
士の動き方
それでは「士」の動き方を見ていきましょう!
士は下の画像のように、斜め前と斜め後に一歩ずつ進むことができる駒です。
そしてそれに加え、帥や将と同じく九宮を出られないという制約が加わります。
なので実質的には士が移動出来る地点は5カ所のみです。
シャンチーにおいて九宮を出られないという制約があるのは、王様である帥・将とこの士の2種類の駒だけです。
常に近くで王様を守り続ける役回りで、まさにボディーガードといった感じの駒になっています。
駒を取れる
士も他の駒と同様、移動できる先に相手の駒がいた場合はその駒を取ることができます。
下の画像の場合、紅の士は青丸で囲った黒の馬と卒のどちらかを取ることが出来ます。
もちろん駒を取らずに下がることも可能です。
駒を取った場合は、取った駒のいた位置に士は移動します。
地味だが重要な駒
ここまでが「士」についての説明ですが、おそらく他と比べても地味な駒という印象を持たれたのではないでしょうか。
確かに動き方は一歩ずつですし、なにより九宮を出られないので行動範囲が非常に狭いです。
基本的に守備専門の駒なので、私もシャンチー覚えたての頃は、攻撃が上手な人なら士はあってもなくてもさほど変わらないのではないかと思っていました。
ただ自分の実力があがればあがるほど、その考えが間違っていたことに気づきます。
実はこの「士」という駒は、対局の中でなんともいぶし銀な良い働きをするんです。
守備面では終盤の勝ちか引き分けかを決める生命線になったり、攻撃面でも特に終盤では砲の土台となって攻撃を強力にバックアップしたりします。
まだ何を言っているか分からないと思いますが、強い人同士の戦いになると、この「士」が重要な勝負のカギとなることが非常に多いんです。
詳しい説明はここでは避けますが、とりあえずは士は地味だけど大切な駒であるということはぜひ覚えておいてください。